2019年 R15作品
本妻、美智子(宮沢りえ)と子供がいながらも恋の噂がたえぬ太宰治(小栗旬)
不倫と自殺未遂を繰り返しながら作家として大成していく。
関わる女性たちは芸の肥やしとして消費されているようにみえるが
太宰は彼女たちの望みを見透かし、甘い言葉と行動で本性を炙り出し、
それを作品に昇華していたのかも。
はたからみると人間失格ではあるけど本人たちは満たされた気持ちで堕ちていっているようにもみえる。半分強がりにも見えるけど。
本当に堕ちたことのある人間にしかわからない作品なのかもしれない
俳優陣の言動ひとつひとつに意味があって、どのシーンも表情も見入ってしまう
4人のそれぞれの思惑が交錯するラストはなにかひとつのミステリーを解き明かしたような不思議な感覚を覚える
人生に行き詰まっている人にはきっと何かが刺さる作品。